生命・医療保険に勧誘される時、必ず言われるのが「年齢が上がると保険料が高くなりますので、早く加入したほうがお得ですよ。」という殺し文句です。
では、果たして、どれくらいお得でしょうか?
以前私が7歳から47歳という5段階で加入年齢を設定し、試算した結果をご紹介します。
積立利率変動型終身保険1000万円の場合
特約を災害死亡給付金1000万円・傷害1000万円(共に80歳まで)、リビングニーズ(余命6ヶ月以内と診断された場合に死亡保険金を前払い)、ナーシングニーズ(要介護状態になった場合に保険金を支払う)の4種類付加します。
保険料払込は、加入年齢から60歳までの年数とします。
年齢 | 月保険料 | 払込年数 | 総保険料 | 60歳時解約返戻金 | 収支 |
7 | 8,590 | 53 | 5,460,000 | 6,570,000 | 1,110,000 |
17 | 11,220 | 43 | 5,780,000 | 6,570,000 | 790,000 |
27 | 15,550 | 33 | 6,150,000 | 6,570,000 | 420,000 |
37 | 23,960 | 23 | 6,610,000 | 6,570,000 | -40,000 |
47 | 43,880 | 13 | 6,840,000 | 6,570,000 | -270,000 |
ご覧の通り、払込総保険料が、7歳と47歳では、684-546=138万円違ってきます。
仮に7歳で加入したら、47歳より40年間保障期間が長くて、保険料は138万円安くなります。
確かに、早く加入したほうがお得です。
終身医療保険入院日額10000円の場合
特約を特定疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)診断給付金200万円、先進医療1000万円の2種類付加します。
保険料払込は、加入年齢から60歳までの年数とします。
このタイプは、掛け捨てではなく解約返戻金があり、71歳時が最大となりますので、71歳で解約し、その解約返戻金を72歳以降の医療資金として利用します。(解約しなければ、そのまま終身で保障が得られます。)
年齢 | 月保険料 | 払込年数 | 総保険料 | 71歳時最高解約返戻金 | 収支 |
7 | 6,085 | 53 | 3,838,380 | 3,261,950 | -576,430 |
17 | 7,575 | 43 | 3,883,620 | 3,261,950 | -621,670 |
27 | 9,895 | 33 | 3,899,940 | 3,261,950 | -637,990 |
37 | 14,145 | 23 | 3,892,140 | 3,261,950 | -630,190 |
47 | 25,115 | 13 | 3,912,660 | 3,261,950 | -650,710 |
ご覧の通り、払込総保険料が、7歳と47歳で、74,280円しか違いません。
ただし、仮に7歳で加入したら、47歳より40年間長い保障が得られますが、収支はどの年齢でもマイナスとなります。(このマイナス額が、医療保障のコストとなります。)
保障期間が長い分は確かに、早く加入したほうがお得です。
ということで、比べると、終身生命保険は明らかに加入年齢が早い方がお得だとわかります。
医療保険の方は一応早く加入したほうがお得ですが、大きな差ではありません。
まあ、もし水泳の池江選手のように、若くして特定疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)になったらということを仮定したら、どうせ加入するなら早い方がお得だと言えるでしょう。
なぜ、この比較をご紹介したかと言うと、保険加入は、「何となく」ではなく、冷静に「お得か」「損か」を比較検討して加入してください、ということを言いたかったのです。
保険見直し方・選び方情報はこちら → 「生命保険の9つの大損の罠を避け、堅実なライフプランをナビゲイト」
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