第7話「生命保険に入る前に知っておくべき知識」

民間介護保険の概要

給付金:介護一時金、介護年金、死亡保険金
給付要件
①公的介護保険制度の認定(65歳以上)に連動する場合
②年齢に関係なく日常生活動作において要介護(寝たきり)となった場合
③認知症と診断され見当識障害等が見られた場合
*上記②③のいずれかの場合では一定期間(通常180日)継続すること。また保険会社によっては①が適用されないこともあります。

民間介護保険が必要か?非常に疑問があります。つまり、要介護状態になるかならないかという問題と、給付要件に該当するかどうかには相当な開きがあり、現状では、生命保険会社の利益確保商品でしかないと言えるでしょう。


加入時の注意点、ハードル

●保険料払込方法

注)一括も前納もその期間中に、保険金支払い、保険料払込免除、解約などの保険料の払込を要しなくなった時は未経過分が払い戻されますが、一時払いの場合は払い戻されません。(解約で解約返戻金がある場合にはその額が返戻されます。)

●告知
告知義務違反とは
故意または重大な過失によって事実を告知しなかったり、事実と違うことを告知すると、責任開始日から2年以内であれば保険会社は契約を解除することができる。 → 責任開始日から2年後に解除権は消滅
解除権の例外
責任開始日から2年経過後に解除されることがある事由
①特別保険料領収法~危険度に応じた保険料を加える。
②保険金削減支払法~保険金削減期間(1~5年)について、保険金を削減して支払う。
③特定部位不担保法~特定の部位に発生した疾患による支払事由について保険金を支払わない。

ご覧いただけるように、生命保険に加入する場合、単に商品を選ぶ以外の問題があります。自己防衛に知識が必要です。加入する場合は、十分注意してください。

★「持病がある人でも入れる(無選択型)保険」への疑問
テレビCMを見ていると盛んに「持病がある人でも入れる」というフレーズが強調される保険が紹介されています。「へえー、それでも収益が出るということは…」(保険金支払は保険料の内の一定額におさまるよう設計されていることを認識しましょう。) *「待機期間があり、契約から90日間を経過しないと病気の保障は受けられない。」「契約時に既に発病している病気やそれと重要な関係がある病気は給付対象外」などの条件がありますので、加入前に必ず確認しましょう。


2005傷病別死者

有病率
全人口の中でどれだけの人がその病気と診断されているかを示します。この内がんは、142万3千人、率にして1.1%となります。恐れ過ぎる数字でではないと思います。
別な言い方をすれば、今健康な人が、不安にかられてすぐにでも医療保険に加入しなければならない理由はありません。まずは、高血圧や糖尿病への備えを考えるべきだと思います。
死者比率
マスコミでよくとり上げられる数字です。死亡原因の1位ががんで30.1%、虚血性心疾患、脳血管疾患を合わせた三大疾病だけで、58.3%を占めます。生活習慣の改善が重要であることには間違いありません。
死亡率
病気にかかった人の内、年間どれだけの人が死亡したかを示します。がんと虚血性心疾患に関しては5人の内1人以上が亡くなっていることになります。

保険見直し方・選び方情報はこちら → 「生命保険の大損の罠を避け、堅実なライフプランをナビゲイト」

コメント