私が涙して聞いた「転換契約」被害者の声

転換契約に騙された人は多い。転換契約は、ほぼ100%、一方的に保険会社が得をし、契約者が損をする内容なので、契約の過程で、生命保険会社が契約者を騙す以外成立しない。

寄せられた相談メールのいくつかを紹介して、証明の一助としたい。

相談した生命保険協会(裁定審査会)に脅された悲劇

ここに、恵まれない家庭事情(病気の家族や経済的窮状)の中で、永年の付き合いだった生保レディとその上司に嵌められて転換契約の申込をさせられ、大損した上に、申し立てたら、逆に脅されたという極めて悪質な例がある。

この女性とは数回、メールと電話のやり取りをしたが、生活に追われていて余裕がなく、それ以上の進展はなかった。
私は、電話で話を聞いている途中で、あまりに可哀想で泣いてしまった。心情的には力を貸したかったが、その環境が整わないので力を貸せず、心が痛んだ。惨状が伝わってくるメールである。

千葉県50代女性(日本生命)

私の場合は、20年近くお付き合いしていた保険のおばさん(家も近く、お互いの子供が入院してからの、友達づきあい)と新しい支部長が突然きました。                                     なぜ来たのかを尋ねると「入院給付がなくなり、入院したらまとめて出るようになったから、書き換えなくてはいけないの。」
私は「証書を渡し、後で送られてくるやつ?」と聞いたら、「そう、そう。」と言われ、息子のはその手続きだったようですが、私のは転換契約。
説明は何も聞いていないし提案書もありません。手品や世間話で気をそらせ、その合間に署名や「ここに丸」と言われ、信じていた私は、全てに言われるがまま、記入してしまいました。

デビットで年払い。忙しかった私は、3ヶ月後に「保険料が重複しているのでは?」と思い、書類等調べたら、更新が58歳だったのに64歳になっている。これで発覚。騙された自分が悪い。全て解約。
前の保険で、入院給付をもらえることを知り(以前に問い合わせたら、出ないと回答された)、解約用紙3枚と入院給付請求用紙をコールセンターに請求。
「郵送は出来ない。届けさせるが、これから1週間夏休みなのでそれ以降になります。」(おかしい?)仕方なく千葉のライフプラザに電話確認して「もらえる」と聞き、行ったにもかかわらずダメ。泣きながらすべての事情を話し、給付金の用紙だけもらう。

その後、船橋のライフプラザより「管轄が違うから、こちらで手続きします。」となり、家に担当者が来た。結局は問題の解約用紙1枚しか持参せず、「今頃になって入院給付はおかしいし、告知書は全ていいえに丸だから支払対象になりません。これから調べるから時間がかかる。」とのこと。(だから、騙されたと言っているのに)

この時点で、もう1ヶ月が。用紙がすぐにこなかったので、保険協会へ相談。転換契約を無効にして解約することを請求。日生と話し合うが、すべてのことが食い違う。それで裁定審査会へ。
そこで、契約書の職業欄に私が書いたような字体で、私の住所に~、年収800万円に丸、職業欄に自営業(服飾業、洋服の販売)と書いてあることを知る。商売は一度もしたことはありません。保険料は年払い¥421,508です。
無職で母子家庭の私が、本来支払いができる金額ではなく、書類偽造でした。提案書の提出を求めましたが、参考までとして、他人の提案書のコピーしかもらえませんでした。
日生側の弁護士は、私との交渉が、言った、言わない、なので、嘘を重ね矛盾が出てしまい、指摘すると、苦し紛れの言い訳。多分、戦いにくく、かなりのストレスだったのか、名前まで間違える始末。新人かな?と思うぐらい、こちらが優勢でした。

しかし、事情聴取に裁定審査会から呼ばれ、8人に囲まれ「あなたの言い分は良くわかる、しかし、これ以上やって無効にしたら、8月に解約請求のため、前の保険料(年払い7月)1年分を払うことになります。」私は、そういう事になっても良いので、続けてください。
もう最後だと思い、今までは、感情はいれず、あった事実だけを淡々と書いてきたので、「どうしてなのか?お答えください。」とか、「説明ください。」とか書いたら、裁定審査会より「申し立て人に損失が認められない。職業の件は、募集行為に問題があるので、適切に指導するよう要望します。」との文書が届き、裁定終了。

騙されても、苦情も入れず、解約を申し出ただけなのに。日生側から「問題がない」と回答があった時、「私は、どうすれば?」と聞いたら、「保険協会にもう一度言ったらどうですか?」となり、ここまでになりました。
この出来事を協会に相談すると、「署名してしまった後で気づいても後の祭りだ。」といわれました。こうなったのも私の試練。絶対に逃げないと決意し、パソコンも出来ない私なので、保険の知識も入れられず、感情も抑え、毎晩泣きながら必死で自筆でやり取りしましたが、これが一人でできる限界です。

保険の内容までは分からないが、要するに、騙されて、偽造申込書で契約をでっち上げられ、気付いて解約して、抗議したけどはねつけられ、今度は生命保険協会(裁定審査会)に申し立てたら、8人に囲まれ逆に脅し同然の目に遭ったわけである。

尚、この方は、「裁定審査会のことは、非公開で、内容、書類等、当事者以外へ開示、公開しない。」という主旨の同意書にサインさせられたとのことだ。

何とむごい話なのかと思う。私は彼女と何回か電話で話しているが、その時の話は次のようなものだった。
募集者と一緒にやってきた上司が、彼女に手品をして見せたりしながら、気を逸らし、騙されていることに気付かない彼女がお茶を入れに席を立った間に、募集者とコソコソ相談しながら、タイミングを見計らって署名押印に誘導したということだった。

転換契約を内容変更だと説明して誘導

女性(朝日生命)

終身保険の一部を介護保障と医療保障に転換されました。「解約するつもりはない。」とお断りしていましたが、再三見直しを迫られ、募集者の説明を信じて、無くならないのであれば、内容変更であればと思い、サインしました。
募集者には、説明ごとに「なくなりませんよね?解約されませんよね?」と、確認をとっていました。又「申込書にサインをいただかないと審査ができない」「たぶん大丈夫だと思うが、成立するか分からない、皆、その場でサインします。」と言われ、サインしてしまいました。
後日、証券を見ておかしいと思い、成立日から8日以内にクーリングオフを申し出たところ、申込日から8日以内の為、元に戻せないとの答えでした。
保険協会に相談したところ、約1年して、裁定審査会より和解案が届きました。「解約されていませんと言う担当者の説明に間違いはない。元に戻せない。申立人の心情を考え金1万円を申立人に支払う。」というものでした。 

生保レディの手書き文書を信じた悲劇

神奈川県60代男性(日本生命)

勧誘時に解約返戻金に関して、保険業法300条違反の手書き文書を交付され、さらに初回保険料の無断立替払いによる契約成立をさせられました。
そして、募集者の手書き文書に書かれていた解約返戻金の金額は、実際の金額とは全く異なり、手書き文書では契約から15年で約1800万円と書かれていたのに、実際は100万円でした。
全ての相手方発行の文書を証拠提出したにも拘らず、裁判所は、全く聞く耳を持たず、敗訴しました。

作られた面談記録

埼玉県40代男性(第一生命)

転換詐欺にあいました。解約返戻金の説明もなく、同じ保険料だと保障が極端に悪くなりました。
エスコート21から私の華道という保険です。
生命保険協会の裁定審査会に申し出ましたが、相手は告知書の書類をわざと出さず、当方主張は認められませんでした。面談士にも会っていないのに、会っていると主張してきました。

「これは虐待だ。」

石川県40代女性(日本生命)

5.75%の1400万円の終身保険を、10万円の医療保険にさせられました。「転換を元に戻して欲しい。」とお願いしたら、営業部長が家に来て、「本社から無理と言われました。」
翌日本社に電話すると、お客様係りから、「いやなら解約すれば。訴えたいなら訴えればいい。これは虐待だ。」と言われました。

8年間騙されていた話

兵庫県40代女性(明治安田生命)

 新しい担当者が来て、「15日過ぎると更新で保険料が7000円ほど上がるから。」と言われ、保障見直し。その際「解約返戻金は全くないか、あってもごくわずか。」と説明され、8年前にした転換で、ほぼ全額掛捨ての不利な契約内容にされていたことが分かりました。
会社に問合せしたら、「担当者が辞めているので分かりません。」生命保険協会に話したら、「継続していたんなら、8年前に納得して転換したんでしょ。」

22年後の後の祭り

神奈川県40代男性(住友生命)

老後の蓄えにと積み立てていたつもりの約600万円を騙し取られました。
契約当時、同じ住友グループである日本電気に勤務していたので、同じグループの会社ということで信用してしまいました。
しかし、これが大きな間違いである事に気付くまで、22年ほどかかってしまいました。

最初に加入してから5、6年後「いい保険があるんですよ。」と外交員が勧誘してきました。掛け捨ては嫌だと言うと、「いつでも止められるから」と言うので契約をしましたが、ここからは全てウソでした。
後で考えるととてもおかしなことなのですが、署名した申込書の控えをもらっていません。そして、保険証券だけが後送されて来ただけです。その証券には私の直筆の署名はなく、実印をコピーしたものが印刷されていました。これでは偽造のし放題です。

その後もう一度転換をして、騙されていたことに気付いた時は後の祭りです。
その後もウソにウソを重ねる説明で、誠意のかけらもありません。最後は、中身のないペラの書類を1枚送りつけられ、「説明はした」の一点張りでした。
その後解約しましたが、騙されていることに気付いた時点で解約すべきだったと後悔しています。

このように、転換契約被害の内容は、相当に深刻な状況がある。と言うより、実質的に詐欺である。
しかも、この詐欺は絶対捕まらないから、生命保険会社のやりたい放題である。

尚、度々メールに登場する生命保険協会の裁定審査会という仲裁機関は、業界の共同運営であり、契約者の相談を受付たり契約者と保険会社の仲裁をしている。
しかし、最初の千葉県50代女性(日本生命)のように、相談者を8人で取り囲んで脅し同然の行為をしたり、「裁定審査会のことは、非公開で、内容、書類等、当事者以外へ開示、公開しない。」という主旨の同意書にサインさせたり、女性(朝日生命)のように、「解約されていませんと言う担当者の説明に間違いはない。」という虚偽の説明(転換契約は必ず、前契約の解約を伴う)をしたり、完全に、契約者ではなく、保険会社を守るために存在している。
転換契約で裁判をしても契約者は負ける。契約者が守られないシステムと体制は磐石だ。
生命保険会社にとっての天国、契約者にとっての地獄、それが転換契約だ。

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